身体の冷えにご注意を
みなさん、こんにちは。
徐々に日射しも強くなり、こう暑くなってくると冷たい飲み物で一気に喉を潤したくなりますね。
近年は熱中症の対策で、「こまめに水分補給をする」ことが推奨されています。
もちろん暑さによる脱水症状は危険ですから、水分補給をすることはとても大切です。
ですが、水分補給のためといって普段から「冷たい飲み物」ばかりをとりすぎていると”身体が冷える”原因になります。
「冷えは万病の元」とも言われています。
身体が冷えやすく感じるのは、主に血行不良や身体の熱を作る力が低下しているのが原因で、慢性的に身体が冷えていると「疲れやすい」「元気が出ない」「肥満になりやすくなる」など体調が悪くなったり、また、肌のターンオーバーも停滞し「シミ」や「ハリがなくなる」など・・・老けて見える原因にもつながります。
本格的に暑くなる前に、冷たい飲み物で過度に身体を冷やさないようにする「温活」や「適切な水分補給の仕方」について、おさらいしておきましょう。
コールドドリンク症候群
「コールドドリンク症候群」という言葉を聞いたことはありますか?
冷たい飲み物を飲むと体内が冷やされてしまいます。
その体内(主に胃腸)の冷えが原因で現れる不調の症状をコールドドリンク症候群といいます。
冷えることで胃腸まわりの血管が収縮し血液の流れも悪くなって胃腸の働きも低下します。
胃の働きが低下することで食べた物の消化も悪くなり、さらに冷たい刺激が腸の運動を活発にするため、腹痛や下痢などを引き起こしてしまいます。
胃腸の働きが低下した状態や、下痢や腹痛などが続くと食欲もなくなり、身体は栄養不足、下痢による脱水症状で水分も不足しがちになり、それが続くと「疲れやすい」「元気が出ない」といった、いわゆる”身体がバテた状態”に陥ります。
また、胃腸が冷えることで脳は危険を感じて、胃腸を守るために脂肪を多く溜め込もうとするのでお腹周りに脂肪が溜まって”ポッコリしたお腹”になりやすく、さらに、付き過ぎた脂肪は血管を圧迫し、さらなる血行不良や肥満を起こす原因になります。
冷たい飲み物がやめられない原因
冷たい物で身体を冷やすのは良くないと分かっていても、冷たい物がやめられない・・・特に、暑い時期に限らず年中冷たい物を欲してしまうという人もおられます。
これは、甘い物やお酒がやめれないのと同じように”ストレスが多い人”によくある傾向ですが、他にも冷たい物が無性に欲しくなる原因には「鉄分不足」の可能性もあります。
鉄分不足になると血液中の酸素が少なくなって、「貧血」を起こしやすくなります。
そうなると身体は、この貧血を解消しようと体温を上昇させ、血流を良くさせようとしますが、それによって熱がこもり、身体が火照って冷たいものが摂りたくなるという現象が起きます。
また、鉄分不足は、心を安定させる「セロトニン」や、やる気や幸福感に関わる「ドーパミン」といった神経伝達物質の分泌量の低下につながるので、イライラが増えるなど、精神的なストレスが増えてまた冷たい物が欲しくなるなどの悪循環に陥ってしまう恐れもあります。
冷たい物が我慢できない、めまいや息切れなどの貧血や鉄欠乏症の症状がある人は、鉄分不足かもしれないので注意しましょう。
◆鉄分不足について参考リンク
鉄分の多い食べ物はレバーだけじゃない!おすすめの食材とレシピを紹介(外部リンク)
水分補給の注意点
冷たい飲み物のとりすぎは内臓を冷やし、ポッコリお腹の原因にもなるので注意が必要です。
また、普段から清涼飲料水(ソフトドリンク)、ジュースやスポーツドリンクなど、”糖分が多く含まれている飲み物”ばかり飲んでいる人も要注意です。
運動をしていない・あまり汗をかいていないのに、糖分の多いジュースなどをたくさん飲んでしまうと、必要以上に糖分を摂取してしまい、血糖値が上昇します。
血中の糖分濃度が高くなると、余分な糖を排出させるために尿の量が増えることがあります。
尿が増えると同時に体内の水分も減少してしまい、それを補うために水分補給がしたくなり(喉が渇く)、再びジュースなどで水分補給をしてしまい、糖分の過剰摂取になってしまう恐れがあります
糖分の多い飲み物の過剰摂取や、カフェイン・アルコールなどの摂取は尿の量が増えやすくなるので、のどを潤すことはできますが体内の水分補給には適しておらず、結局トイレが増えてしまうと逆に脱水症状を起こしてしまうので注意しましょう。
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「適切な水分補給」をするときのポイントは、常温か冷たすぎない水・カフェインの入っていないお茶などが適していますが、他にも・・・
水分はこまめにとる
人間の水分は汗や尿以外にも、呼吸や皮膚などでも少しづつ水分を失っています。
そのため、「水分補給はこまめにする」ことが大切になります。
水分補給をする時間は厳密に設定する必要はありませんが、だいたい1時間半から2時間くらいに1度、コップ1杯(200ml)程度の水分を補給するのが望ましいと言われています。
*もちろん汗をかいたときは、その分の水分補給を意識しましょう。
夏場は脱水症状を防ぐために、あえて水分をたくさんとっておくという方もおられますが、まだ体内の水分がそこまで失われていない状態で大量に水分を摂るのは、体内のミネラル濃度が薄まり、「だるい」「食欲不振」などの症状(水中毒)を起こすので注意しましょう。
自分の水分状態を意識して、適切な水分補給を心がけましょう。
ミネラル不足に注意
汗には水分の他にも、ナトリウム(塩分)、カリウム、マグネシウムなどのミネラル分も含まれています。
日常生活や軽い運動で普通に汗をかく分には水分補給するだけで十分ですが、ものすごく暑い日や激しい運動などで、大量に汗をかいた時は水分と一緒にこれらのミネラルも失われているので、ミネラル不足にも注意が必要です。
特に、これからの暑い時期は食欲不振で1食抜いてしまったり、小食や偏食になりがちでミネラル不足になることもあるので気を付けましょう。
ミネラル不足を防ぐには、普段から肉や魚、野菜などのいろんな食材を使ったバランスの良い食事をしたり、アルコールの摂りすぎ、睡眠不足にならないようにすることが大切です。
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水分補給が大切な時期にこそ「温活」
暑い時期は、特に適切な水分補給が大切です。
しかし、脱水症状を予防するために・・・
- ・冷たい飲み物の摂りすぎ
- ・糖分の多い飲み物の摂りすぎ
- ・アルコールの摂りすぎ
といった、水分補給の仕方をしていると「身体の冷え」に繋がるため、基本的には良くありません。
ただ、こう毎年猛暑が続くと、冷たい飲み物で涼むのも大きな楽しみの一つ、健康のためと言っても我慢のしすぎは身体に毒です。
飲み過ぎはいけませんが、ホドホドに冷たくておいしい飲み物を楽しむためには、暑い時期にこそ身体を冷やさないように手軽にできる「温活」習慣をして身体のケアをしておきましょう♪
普段からできる温活のポイント
温活の基本は身体を冷やさないようにするのがポイントです。
たとえば、暑い時期を快適に過ごすには冷房は必要不可欠になります。
冷房も適切に使用すれば問題はありませんが、設定温度を過剰に下げていると身体に負担がかかります。
*冷房の設定温度は、25〜28℃くらいが良いとされています。
また、職場や公共施設など場所によっては冷房が効き過ぎているので、思いがけず身体が冷えてしまう人も多いと思います。
カーディガンなどを上に1枚羽織ったり、ひざ掛けを使って身体を冷やさないようにすると良いでしょう。
特に、「首、手首、足首」といった”3つの首”がつく部位は、いずれも筋肉や脂肪が少ないにもかかわらず大きな血管が通っており、ここを温めると全身が効率よく温めることができます。
ちょっと寒いなと感じたら、ストール、アームウォーマー、レッグウォーマーなどを使うとより”冷え対策”になります。
血行を良くする
血行不良は冷えの原因になります。
こまめに運動・ストレッチをして血流を良くすることも「温活」になります。
時間があれば積極的にウォーキングをしたり、家ならスクワットをするなどが良いですが、座ったままできる「カカト上げ下げ運動」もオススメです。
☆カカト上げ下げ運動のやり方
1.椅子に浅く腰かけ、手を膝の上に乗せて膝が90度くらいに曲がるようにします。
2.両足のつま先を床に付けたまま、ゆっくりカカトを上げます。
*この時、膝の上に置いた手で下方面に軽く力を入れて、押さえつけるようにしながらカカトを上げると負荷が高まります。
3.カカトが上がりきったら、ゆっくり下げて元に戻します。
15~30回くらいを目安に行うと良いでしょう。
これなら、家でくつろいでる時や、デスクワーク中の息抜きにもできる(冷え対策の)運動になります。
入浴する
入浴もオススメの温活になります。
忙しい時やこれからの暑い時期は、ついシャワーで汗だけを流したくなりますが、できれば入浴して身体を芯から温めることが大切です。
38~40℃くらいのぬるめのお湯に、(15分ほど)しっかり浸かって身体を温めましょう。
まとめ
暑くなってくると、冷たい飲み物が欲しくなりますね。
ついつい飲み過ぎてしまう・・・という気持ちはわかりますが、身体の冷やしすぎには十分な注意をしてください。
また、冷たい飲み物の他にも、水分補給のつもりでジュースやお酒の飲みすぎも逆効果になるので気を付けましょう。
*水分補給は常温か冷たすぎない水かお茶などで、こまめに水分をとりましょう。
「温活」で身体を冷えにくい身体にして、冷たい美味しい飲み物などはゆっくり味わって飲むなどして量がホドホドになるように楽しむと良いでしょう。
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